お家を購入してから月日が流れると、徐々にお家の状態にも劣化が進んできます。専門業者でなくても目に見えて劣化がわかる部分が出てきたり、メンテナンスや外壁塗料工事を行う必要性が出てきます。
外壁塗装工事には、最適なタイミングや時期、季節などがあります。いつでもいいのではなく、一番効率良く作業を行う、良い仕上がりにする為には考慮すべき部分なのです。
外壁塗装に掛かる費用は決して安くありません。間違った時期に行い、損をしない為にも、いつ行うべきかは把握しておくことをおすすめします。
今回は、外壁塗装をする時期、タイミング、おすすめの季節などに関してを紹介していきたいと思います。
外壁塗装を塗り替えする時期とは?
外壁塗装工事で一番気になる部分は、費用面だとは思いますが、実は塗装工事を行うタイミングや時期も大切なことなのです。
時期としては早い場合、遅い場合、それぞれ費用面に関係してきます。例えばまだ問題はないのに工事依頼をしてしまえば残りの耐用年数を無駄にしてしまい、時期が遅ければその分工事箇所が多くなってしまいます。
そういったコスト面も考え、どのくらいの時期に外壁塗装工事を行えばいいのかを把握しておく必要があるのです。
目安は築10年
外壁塗装の時期を考えるのに、一番の目安となるのが築年数です。築10年経っているかどうか、これを判断基準にすると良いでしょう。
しかし、お家の劣化状態は住んでいるところの環境などによって異なります。10年をいうのを目安に少し前後しても良いのできちんとプロに見てもらうようにしてください。
劣化の段階を自分でも確認しましょう
外壁塗装の時期を最終的に見極めるのは専門家に依頼しましょう。しかし、自分でも判断できる部分があるので、その内容を簡単に紹介していきます。
~8年前後
まだ比較的状態も良い場合、塗装にツヤが残っています。外壁塗装としての役割、効果も残っている状態なので心配の必要はないと考えて良いでしょう。
築8年~10年
この時期は一番注視するようにしましょう。初期段階として、ツヤがなくなる、変色部分がある可能性があります。耐久度が落ちている状態なので、ここから劣化が早まることが考えられます。
また塗料の消耗をあらわす「チョーキング」という現象も見られる場合があります。ひび割れ等の劣化が起きる可能性があるので注意しましょう。
築8年~13年
外壁のひび割れもそうですが、「コーキング」のひび割れにも注意しないといけない時期になります。
コーキングは外壁の隙間部分を埋めてくれている役割をしていますが、雨や紫外線などが原因でどんどん劣化していきます。この記事では早めにメンテナンスをするようにしましょう。
築10年以上
10年という時期を境に外壁塗装の剥がれ、膨れなどが確認できる場合があります。この場合、塗装の効果が切れている、と判断して良いでしょう。
この状態で放置してしまうと外壁塗装の中の建物自体にダメージが行き届いてしまうので注意してください。
段階を把握しておくことでのメリット
築年数から考えられる劣化の段階を理解しておくことで早めに対処することができるというのが一番のメリットです。
さらに、外壁塗装の業者には悪徳業者がとても多いです。そんな業者が「劣化が酷いから工事が早期に必要」などと言ってきた場合、冷静に対処ができるようになるのです。
時期としてはまだ早いのに工事をさせようとしてくる、そして相場よりも高く見積りを出してくる、そんな悪徳業者には注意するようにしましょう。
外壁塗装に適していない季節があるって本当?
外壁塗装工事に向いている気温は、基本的に気温5℃以上で湿度80%未満と言われます。
必ずしも、オールシーズン塗装ができないわけではありませんが、おすすめとされている季節、できればさけたほうがいい季節を下記でご紹介していきたいと思います。
春
春は空気が乾燥していて、尚且つ気温としても高すぎることも低すぎることもない快適な温度の中作業ができます。
また、空気は乾燥しやすい季節なので乾燥時間をきちんと確保することができるので、塗料が乾きやすい状況を作ることができます。
しかし、晴れの日や雨の日などの天候の変化が激しく、雨が降ってしまうと湿気や直接濡れてしまったりなど作業期間などが延びてしまう場合があります。
夏
夏は気温の高い点や風もあり塗料が乾きやすく、作業がスムーズに進むのでそういった意味では作業がしやすい季節と言えますが、作業する側の人は夏は猛暑日などもありますので、過酷な暑さの中で作業しなければいけません。
そういった点に配慮をし、少し工事期間が長くなってしまう場合もあります。
秋
秋は、空気が乾燥していて塗料が乾きやすく、真夏の暑さなど極端な温度変化がないので外壁塗装で一番適した時期と言われています。
注意点としては、台風がくるシーズンになってしまうと作業ができないので作業日が延期される可能性があります。業者としては繁忙期となるので、スケジュールの確認などは事前に行っておくようにしてください。
冬
冬は室内の気温はは暖かく、外の気温は寒く冷たくなるため結露が起きることがあります。そのまま塗装作業を行ってしまうと出来上がりが、曇ったような白い仕上がりになってしまう可能性があります。
また、塗料は気温5℃未満になってしまうと乾きが極端に悪くなってしまいます。そのような状態の中で塗った塗装は後日剥がれ落ちてしまうなどの不具合が起きやすくなってしまいますので注意しましょう。
仕上がりを考慮するとなると、少し期間を長めに取らないといけなくなりますのでその点把握しておくようにしてください。
外壁塗装の敵は「雨」
上記でもご紹介した通り、乾く前の塗料に水分がついてしまうと塗料が流れてしまい無駄になってしまいます。大事なのは気温と湿度、そして雨季を避けるということを把握しておきましょう。
先程もお話にあげた悪徳業者ですが、雨季であっても構わず塗装工事をおすすめしてくる傾向にあるので、注意してください。
雨季でもうちなら大丈夫→工事期間が伸びるor完成の質が落ちる、といったことになる可能性が大いにありますので、そういった業者は話を聞かず追い払うようにしてくださいね。
そもそもどうして塗り替えが必要なの?
外壁塗装をしなければいけない理由
外壁塗装をしたほうがいいとされる理由として、外壁の美しさを保てることの視覚的魅力もとても大事ですが、「お家の状態の質」を長持ちさせることが重要です。
外壁塗装を行わないと、防水機能の低下が起こり外壁の水分をはじく力が徐々に衰えてきます。外壁に水が溜まりやすくなる、そして時間が経ち乾く……。
これを繰り返した結果、歪んだ部分から小さなヒビが生まれてきてしまいます。そこからどんどん劣化が進行してしまい、外壁だけでなく、建物自体にもダメージが侵入してしまうのです。
見た目もそうですが、建物自体の為にも築年数を考慮し、外壁塗装工事をなるべく早めに検討するようにしましょう。
外壁塗装をすることのメリット
下記では、外壁塗装工事を行うことで得られるメリットをご紹介していきます。
断熱性
冬は外気を遮断してお家を暖め、夏は冷房の効果を高めてくれます。遮熱性のある塗料を使用することでより効果的に快適な温度を保ってくれます。
防水性
一度、外壁に雨水などが入り込んでしまうと雨水の通り道ができてしまうので、雨が降るタイミングで雨水が建物内部へ入り込んでくるようになってしまいます。
木造の柱の場合は湿気によって腐食し、さらに湿気を含んだ木材にシロアリが群がり、建物の耐久性が想定よりも速く低下してしまいます。
また、防水性重要視することによって、外壁を水分や湿気などによる刺激から守り、雨漏りから家を守ってくれます。
耐久性
選んだ塗料の種類によっても変わってきますが、塗装することで外壁の耐久性を高めることができます。
屋根や外壁の塗装はどうしても年月と共に劣化していくものなどで、亀裂やヒビ割れが生じてしまい、そのまま放置してしまうと建物の劣化はどんどん進み、悪影響を及ぼしてしまいます。
外壁塗装工事を行うことでお家の寿命を延ばすことにもつながります。
綺麗な外観
外壁塗装を行うことで、新築の時のような外観の見た目の美しさを取り戻すことができます。以前とは違った外壁のデザインやカラーにイメージチェンジすることもできるのです。
築年数から時期を判断、季節も考慮しましょう!
今回は外壁塗装をするべき時期、季節などを紹介してきました。時期の判断は「築10年」となっていますが、これはあくまでも目安です。
雨が多い地域、海沿いに住んでいるなどの環境では劣化状態も変わってきますので、今回紹介した劣化の段階を見ながら自分でもチェックするようにしてください。
季節に関しては「雨季」「台風」などには注意しましょう。絶対にダメな季節はないですが、雨が一番の敵であることは忘れないでください。
正しい時期に外壁塗装工事を行うことで、費用面もお得になるケースが多いです。これからも一緒に暮らしていくお家の状況をしっかりと把握しておくようにしてくださいね。