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使用済みの消火器や期限切れの消火器を処分する時の方法を皆さんはご存知でしょうか。使用済みの消火器には正しい処分のための行き先があり、そこでリサイクルされて新しい消火器として生まれ変わっているのです。

 

職場や地区の自治体主催の防災訓練などでは消火器の「正しい使用法」を教わることはあっても「正しい処分法」はなかなか教わることがないと思います。

 

いざ火災に遭遇した時のために、消火器の正しい使用法のみならず消火器の正しい処分法も理解しておきましょう。

消火器のリサイクルの目的とは?

まず処分された消火器ですが「廃棄」はされません。新しい消火器としてリサイクルされるものであると認識して下さい。

 

2010年1月1日「消火器リサイクルシステム」という名の元に構築された仕組みがあるためです。このシステムは廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則による広域認定制度により環境大臣の認定を受けています。

消火器リサイクルシステム構築の目的

このシステムは日本消火器工業会が、各消火器メーカーによる廃棄やリサイクルする時の手続き法、分別法、保管法を一元化することで簡便で適法な消火器の処理を目的に構築されました。

 

このシステムでの運用を開始した後から製造される消火器には、前もってリサイクル処理費用やその他の二次物流費が製品価格に盛り込まれることでいっそうリサイクル率の向上が図られています。

 

その他にも、地球温暖化の防止などの環境負荷の低減や、不法投棄や破裂事故の予防も目的のひとつです。

リサイクル推進センターの概要

日本消火器工業会は2009年7月17日に政府のミレニアムプロジェクトに参加したことを機に、消火器リサイクル技術を確立し、環境省並びに総務省消防庁の指導のもとリサイクル推進センターを設立しました。以下に示したのがその事業内容です。

 

① 廃消火器リサイクルシールの発行、販売、支払に係る業務
② 排出者及びシステム関係者からの問い合わせ対応
③ 行政への申請・届出・供託
④ 廃消火器リサイクル実施のためのITシステム運用
⑤ 広報活動
⑥ 委託先の指導および監督
⑦ 前号に附帯する一切の業務

 

運営体制については、管理部、業務推進室、コンプライアンス推進室、広告室に分かれており、管理部では財務局と申請、届出、供託等のやり取りを行い、業務推進室では環境局とのやり取りの他、会員メーカーにリサイクルシールの発行と管理を行います。

 

またコンプライアンス推進室では会員メーカーの指導教育などを行います。そして広告室により会員メーカー及び自治体、消防、排出者、企業等に各種広告やツールを提供します。

消火器リサイクルの流れ

回収した消火器は全国に19件あるリサイクル施設に運ばれるとまず解体からはじまります。その過程で消火薬剤を抜き取って新製品に再利用されています。

 

次にリサイクルの製造、出荷、廃棄までの流通管理のためにリサイクルシール記載のバーコードを読み取ります。そして解体された消火器は本体、消化薬剤、蓋や導入管などのパーツ別に保管される、という流れで処理されていきます。

 

処理される過程において、粉末薬剤、本体容器、蓋・投入管一式に分類され、それぞれの部位が90%以上の確率で還元されます。2016年のリサイクル消火器の再資源率は91.8%というデータが上がっています。特に容器の還元率は保存状態によってはほぼ100%還元することが可能です。

消火器の処分方法を紹介

では、使用済みの消火器はどこでどのようにして処分したら良いのでしょうか。ここではその手順を追っていきますが、その方法は一種類ではありません。特定窓口に依頼する、指定取扱場所への持ち込む、ゆうパックでの回収の三種類の方法があります

 

いずれの方法で処分するにしてもリサイクル窓口への連絡が必要になります。尚、外国製消火器やエアゾール簡易型消火器は対象外です。また、ゆうパックの回収は法人は利用できないので事前によく確認することが必要です。

 

いずれの場合にも「リサイクルシール」の購入が必要です。また、使用期限があるので注意が必要です。それではそれぞれの方法での処分の手順を見ていくことにしましょう。

処分からリサイクルまでの流れ

はじめに、処分する消火器がリサイクル可能なものかどうかを確認しましょう。国内で製造された消火器はリサイクルが可能ですが、外国製のものやスプレータイプのエアゾールは対象外となるため注意が必要です。

 

特定窓口

特定窓口に依頼する場合は、日本消火器工業会に指定された消火器販売店舗や販売代理店、防災防犯事業者に依頼します。リサイクルシールを購入して回収依頼をする場合は一次物流費と保管費用が別途必要となります。

 

指定取扱場所への持ち込む

直接持ち込む場合は、上記の特定窓口もしくは消火器メーカー事業所や廃棄物処理業者などの指定取引場所に、リサイクルシールを貼付して持ち込み処理を依頼します。シールが貼ってあれば運搬費や保管費はかかりません。

 

ゆうパック

ゆうパックに依頼する場合は、ゆうパック専用コールセンター(フリーダイヤル0120-822-306)に電話で依頼します。 依頼後に専用の箱が送られてくるのでその専用の箱に消火器を入れて返送します。費用は2,310円必要となりますがリサイクルシールや運搬費、保管費も含まれた金額です。家庭用消火器の薬剤量の上限が3㎏までのものに限定され、法人での利用はできないので注意して下さい。

リサイクル対象消火器一覧

リサイクルの対象となる消火器は以下の通りです。

小型消火器等 

ABC粉末消火器 20型以下、BC粉末消火器 20型以下、 住宅用消火器強化液・機械泡消火器 8L以下、化学泡消火器、二酸化炭素消火器 15型以下、ハロン1301消火器、その他旧式消火器、下方放出型自動消火装置(粉末タイプ)、下方放出型自動消火装置(液体タイプ)、ダクト消火設備用本体容器、粉末消火薬剤 15kg缶入り、小型消火器用加圧ボンベ 1斗缶入り、大型消火器・移動式用加圧ガスボンベ1.3L以下、小型消火器BOX、消火器用ブラケット・設置台。

 

大型消火器等

ABC粉末消火器 100型以下、ABC粉末消火器 100型を越え200型以下、BC粉末消火器 200型以下(特殊火災用放射器含む)、強化液消火器 20L~60L、機械泡消火器 20L、泡消火器 45L~200L、二酸化炭素消火器 50型、移動式粉末消火設備 33kg~45kgタイプ、パッケージ型消火設備、大型・移動式用消火器BOX、大型消火器・移動式用加圧ガスボンベ13.4L以下、液体消火薬剤(強化液、浸潤剤入り水、泡) ※20Lポリ缶入り※装置用泡原液は除く。

リサイクルシールについて

使用済み消火器を処分する時は「リサイクルシール」の貼付が必須となってきます。

 

リサイクルシールにも種類や使用期限があります。ここではシールの詳細についてご紹介します。シールのない消火器は回収できない規則があるので注意して下さい。

既製品用リサイクルシールと新品用リサイクルシール

2010年以降に製造された消火器には新品用リサイクルシールが貼付されています。消火器リサイクルシステムが構築される2009年以前に製造された消火器にはシールが貼付されていていませんので購入して貼付する必要があります

既製品用シールの有効期限は2年間です。既製品用シールは大型用と小型用の2種類です。

 

新品用リサイクルシールはその対象品目ごとにA、B、C、Dといった形でグループで分類されています。AグループとBグループは2014年以降に統合されて現在は3種類となっています。

 

新品用シールの有効期限は、2012年より以前では4グループともに10年間。2013年、2014年のA、Bグループは12年、C、Dグループは20年。2015年以降はAグループが12年3か月、C、Dグループは20年3か月となっています。

社会実験用シール

既製品用、新品用シールの他に、消火器リサイクルシステムが構築された2010年に製造された消火器には「社会実験用シール」が貼付されています。

 

2014年以前の新品用と同様に、対象品目ごとにA、B、C、Dグループに分類されており、有効期間は10年間です。このシールが貼付されている消化器の引き取りを依頼する場合には一次物流費、保管費が別途に発生する可能性があるため事前に確認が必要です。

既製品用リサイクルシールの購入方法

画像引用:ケーテック

 

既製品用リサイクルシールは、回収時に依頼する特定窓口や指定取引場所で購入できます。価格はオープン価格のため具体的に定められていない場合があり、事前に問い合わせて確認しましょう。

 

また窓口や取引場所によってはリサイクルシールを販売していないところもありますのでこちらも事前に確認してください。

 

その他に家庭用小型消火器の回収の際には、消火器リサイクル推進センターで購入が可能です。対象品目は20型以下の住宅用、ABC粉末用でシールを貼付したものを指定取引場所に持ち込みした場合には別途費用はかかりませんが特定窓口の場合は別途費用がかかることもあります。

リサイクルシールの貼付方法

リサイクルシールは消火器のラベルを避けて、バーコードが縦になるように貼り付けます。本体容器の錆びた部分や汚れた部分、またレバーや凹凸部分に張り付けないように注意して下さい。

消火器本体の腐食が激しくシールの貼付が困難な場合は、バーコード部分が隠れないようにガムテープ等で補強して貼り付けて下さい。

消火器のリサイクルは義務です

消火器の使用法については紹介される機会が多いと思いますが、処分の方法をご紹介できる機会はなかなか少ないと思われます。

 

そのため消火器のリサイクルについてもご存知ない方は多いのではないでしょうか。現在の消火器は、製造時にリサイクルシールが貼付されます。つまり製造されている時点ですでにリサイクルされることが義務付けられているということになります。

 

消火器はリサイクルされるうちは何度も使用できるものと考えれば、その保管方法も考えなければならなくなります。つまり保存状態が悪いと再利用も困難になるということです。

 

消火器は日頃の保管からリサイクルを意識して管理することを始めてはいかがでしょうか。

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