非常時の為の備えとしてある「消火器」ですが、その使用方法をきちんと知っている人、使用したことがある人などはどのくらいいるのでしょうか?
昔に比べて消火器は使用しやすくなっていて、女性や年配の方であっても使用が困難ではありません。前は消火器を地面に置いたまま放射する、などの対応をして女性は消火器を使用していましたが、現在は軽量化が進み女性でも簡単に持って放射することができるんです。
本記事では、使用方法は難しくない、資格を持っている人だけが知っていれば良いなんてことはない、いざという時に対応できるように老若男女問わずみんなが知っておきましょう、ということを強く訴えていけたらと思っています。
基礎知識も大事!消火器とはどんなもの?
消火器といえば火災用に使用するもの、でも自分が使うときなんて実際には来ないと思っているのではないでしょうか。昨年の火災の年間の件数は36,831件、この数字を見ると火災に遭遇する可能性が高いことがわかります。
火災が起きたら基本消防署に119番通報すると思います。その消防士の方が行う消火と、消火器は同等ではありませんし、そもそも使用のタイミングが違います。あくまでも消火器は防火設備なので、初期段階の火災発生時に使用するものとされています。
命を守る「消火器」について
寒い時期は特に乾燥するので火災の件数も増えます。
用心していても少しの油断で火は一気に建物中にまわってしまいます。その発見を少しでも早く、発見した際に即座に消火できるように消火器の設置は必要不可欠となっているのです。
そして消火器は、住宅用と業務用があり、住宅用は設置が義務ではありませんが業務用消火器は義務となっています。その際に気を付けないといけないのが設置する消火器の種類。その場所でどんな火災が起こるかを予測し、その面積にあった本数の消火器をきちんと設置しないといけない義務があるのです。
義務となっている場所は基本的に人がたくさん集まる場所されています。そのたくさんの人の命を守るためにも規則にそって消火器を選び、配置するようにしましょう。
いざとなったときに大丈夫?使用方法を教えます!
冒頭でもお話したように消火器を実際に使用できないのであればあっても意味がありません。きちんと使用方法を学び、いざという時に役立つよう知っておきましょう。これは有資格者だけではなく、まわりの人の命を守るためにも知っておくべきことだと私は思います。
消火器の使用方法をわかりやすくご紹介!
消火器の使用方法、使用手順などは簡単です。誰にでも文面で伝わるようわかりやすく説明していきたいと思います。
①火災を発見したら周りの人に知らせることを忘れずに!
消火器を使用する前の段階、防災訓練などで経験がある方もいると思いますが、火災を発見したらまずは大きな声で周りの人に知らせましょう。知らせるメリットとしては「一人で消火活動をするよりも消火できる可能性が上がる」「一人でも多くの方が早めに避難することができ命を守ることができる」という点です。
火災を発見した人がどれだけ周りの人に気付かせることができるか、これは人の命にもかかってくるとても大事なことだということです。恥ずかしいとか思わず、緊急な出来事ということをきちんと知らせましょう。
消火器に付いている黄色い安全栓を抜きましょう
消火器のレバーの上の部分に付いている黄色い輪っかのことです。安全栓は未使用の消火器だとテープで固定されていますが、使用の際はそのテープごと安全栓を抜きましょう。この時点では消火器を使用する前の準備の段階です。消火器は地面に置いたまま、落ち着いて安全栓を抜きましょう。
消火器に付いているホースを外し対象物にホースを向けましょう
安全栓を抜いたら今度はホースを取り外し、消火対象物に近付きましょう。この時の注意点は、ホースの先端をしっかり持つこと、消火対象物から離れすぎず、近すぎず、7~8メートル手前くらいの位置で消火するようにしましょう。
レバーを強く握り、消火対象物に放射しましょう
最後はレバーを強く握り、放射します。その際にいきなり対処物に放射するのではなく手前から、周りから放射するようにしましょう。いきなり対処物にかけてしまうと飛び散る可能性もあるので二次災害も考えられます。消火器によって放射の時間も違います。
今一番多く設置されている粉末系の消火器は15~18秒、強化液の消火器の場合は30~70秒くらいです。あまりゆっくりしていると薬剤が切れてしまうこともあるので注意しましょう。
消火対象かきちんと判断!一番大事なのは命です
消火器の方法は知っておくべきことではありますが、一番大事なのは命です。消火器を使用する際にはまず、その対象物が消火すべきか、それとも避難するべきかを確認しましょう。
そして消火にあたるときも逃げ道は確保しておくようにしましょう。周りの人もあなたもまずは身の安全を確保し、余裕を持って消火にあたるべきということです。
消火器の使用方法は文面でお伝えしてきましたが、実際に使用している動画が総務省消防庁からアップされていたので載せておきます。参考に是非見てみてくださいね。
引用元:youtube
使用を終えた消火器はどうしたらいいの?
ここまでで説明してきた消火器の使用方法、このことを実践し使用を終えてしまった消火器はどうしたら良いのか、ということについてです。そもそも消火器は設置に関してもそうですが法で定められていることが多いです。
使用後の消火器の処分の方法も同じで、消防法で定められた手段で処分する義務があります。その方法を紹介していきます。
消火器はきちんと処分!リサイクルしましょう!
消火器は一般ごみなどで処分するのではなく、きちんとリサイクルするようなっています。この方法は単純にリサイクルボックスに入れる、とかではなく、メーカーや販売店に問い合わせをし、引き渡し又は引き取りに来てもらうことになります。
処分の手順はこれだけでとても簡単なので、何も考えず捨てるのではなくきちんとリサイクルに協力するようにしましょう。ちなみに古い消火器から新しい消火器になる再資源化率は90%以上もあるみたいですよ。
講習会、消防訓練に積極的に参加しよう!
消火器を文面で説明し、消防庁の動画も載せさせていただきましたが、一番良い方法は実際に消火器を使用してみることです。各地域によっては消防の訓練に参加できるところもあるので率先して参加してみることをオススメします。
ある程度年齢を重ねるとこういった訓練はなかなか体験する機会がないので是非ご自身の地域で調べてみてください。
実際の火災の時に慌てない為にも事前に準備を!
引用元:中央交通株式会社
こちらは東京と神奈川の救命救急講習会、消防訓練の様子です。このように東京消防庁の方に実際に教わりながら訓練に参加できるので気になった人は行ってみてください。火災を目の前にして慌てない為にも事前に準備をしておくようにしましょう。
安全の為にも事前に準備!防災対策は大事!
今回は消火器の使用方法についてまとめてきましたがわかりやすかったでしょうか。
人間何よりも大事なのは命です。普段の生活をおくることも、仕事も遊びも命あってのこと、その為にも防災対策は事前に行い、少しでも多く安心できる環境を作っていきましょう。