高圧トランスは、6,600Vで受電した電気を100Vや200V、440Vなどに下げる受変電設備用の機器です。本記事では、低圧トランスとの違いや種類、導入前の確認点、短納期で入手する方法を解説します。
世界的な需要増加に伴うトランスの納期長期化は、工期が決まっている電気工事店様にとって大きな課題です。
小川電機株式会社では高圧トランスの在庫を保有しており、該当する容量帯の在庫があれば、最短で翌日出荷が可能です。
納期でお困りの方は、必要な情報を添えてご相談ください。ご希望の仕様を確認したうえで、対応可能な納品日をご案内いたします。
▼この記事のポイント
- 高圧トランスは、6,600Vで受電した電気を100Vや200V、440Vなどに下げる機器です。
- 導入前には、容量、電圧・タップ・周波数、設置スペース、納期の確認が必要です。
- 高圧トランスを短納期で入手するには、必要な容量帯の在庫を持つ業者への相談が有効です。
- 小川電機の在庫品には、当社からの出荷日を基準に1年間の保証が付きます。
この記事の監修者
杉本 隆樹
小川電機株式会社 マーケティング本部
小川電機東大阪エリアにて、約23年にわたり営業として従事。 空調や照明からトランス、キュービクル、制御盤、電線まで、電気設備全般に幅広く携わってきました。 トランスの導入・更新に関する不安や疑問にも、現場経験をもとにわかりやすくご説明いたします。
高圧トランスとは
高圧トランスとは、受変電設備の中で6,600Vの電気を100Vや200V、440Vなどに下げる中心的な機器です。一次巻線と二次巻線の巻数比によって電圧を変換し、受電した電気を設備で使えるようにします。
契約電力が50kW以上になると、電力会社から6,600Vで電気を受け取る高圧受電契約になることが一般的です。その場合、受電した電気をそのまま使用することはできません。受変電設備で100Vや200V、440Vなどに変換する必要があります。
高圧トランスを収める受変電設備の代表的な形の一つが、キュービクルです。
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高圧トランスと低圧トランスの違い
高圧トランスと低圧トランスの違いは、取り扱う電圧と用途です。
高圧トランスは、高圧で受電した電気を低圧に変換し、工場やビルなどで使用できるようにする機器です。
一方、低圧トランスは、低圧の電気をさらに別の電圧に変換する機器です。機械設備や制御回路などが必要とする電圧に変換し、それぞれに電力を供給します。主な違いをまとめると、下の表のようになります。
比較項目 | 高圧トランス | 低圧トランス |
|---|---|---|
主な役割 | 高圧電力を使用電圧に変換 | 低圧電力を必要な電圧に変換 |
電圧例 | 一次側6,600V、二次側100V、200V・440Vなど | 一次側200V・400Vなど、二次側100V・24Vなど |
主な設置場所 | キュービクルを含む受変電設備 | 制御盤、機械設備、電源装置など |
主な用途 | 工場やビル全体への電力供給 | 制御回路、照明、機器への電源供給 |
特徴 | 高圧受電設備の一部として設置されることが多い | 個別の設備や用途に合わせて設置されることが多い |
主に扱う人 | 電気工事店・電気主任技術者・設備担当者 | 機械メーカー・制御盤メーカー・設備担当者 |
小川電機の取扱 | あり(単相50~500kVA、三相75~2,000kVA) | なし(機械に組み込む低圧の小型トランスは対象外) |
小川電機株式会社は、これまでに多くの高圧トランスを納品してきました。お探しのトランスが高圧・低圧のどちらに当たるか分からない場合も、仕様をお伝えいただければご案内いたします。高圧トランスの選定でお悩みの際は、お気軽にお問い合わせください。
なお、機械に組み込む低圧の小型トランス(ダウントランスなど)は取り扱っておりません。お問い合わせの際は、あらかじめご確認ください。
高圧トランスの種類
高圧トランスは、単相・三相、油入・モールドといった種類に分かれ、トップランナー3への対応状況にも違いがあります。用途や設置条件に合う機器を選ぶために、それぞれの特徴を確認しておきましょう。
単相と三相
単相と三相の違いは、電気を送る仕組みにあります。
単相は、主に照明やコンセントへの電力供給に使われます。一方、三相は工場の大型機械や業務用エアコン、ポンプなど、大きな動力を必要とする設備に用いられます。
こうした用途の違いから、単相は「電灯トランス」、三相は「動力トランス」と呼ばれることがあります。
キュービクルには、電灯用の単相トランスと動力用の三相トランスの両方が入っていることが一般的です。更新時には両方を同時に入れ替えることが多いものの、工場の機械を入れ替えた結果、動力(三相)側だけ容量が不足する場合もあります。この場合は、三相トランスだけを更新して対応するケースもあります。
比較項目 | 単相(電灯トランス) | 三相(動力トランス) |
|---|---|---|
主な用途 | 照明・コンセントなど | モーター・ポンプなど |
代表的な二次電圧 | 単相100V・200Vなど | 三相200V・440Vなど |
代表的な電源方式 | 単相3線式など | 三相3線式など |
接続例 | 照明、パソコン、一般コンセント | 送風機、コンプレッサー、動力用エアコン |
油入とモールド
油入トランスとモールドトランスの違いは、絶縁方法と冷却方法です。
油入トランスは、絶縁油によって電気を絶縁するとともに、油を介して放熱します。一方、モールドトランスは、巻線をエポキシ樹脂で固めて絶縁する機器です。絶縁油は使わず、主に空気によって放熱します。
比較項目 | 油入トランス | モールドトランス |
|---|---|---|
絶縁方法 | 絶縁油を使用 | 樹脂などで巻線を絶縁 |
冷却方法 | 主に絶縁油を介して放熱 | 主に空気によって放熱 |
漏油 | 可能性がある | 絶縁油を使用しないため、漏油はしない |
防災面 | 油漏れや油火災への対策が必要 | 油に起因する火災リスクを抑えられる |
主な設置場所 | 屋内・屋外 | 基本的に屋内 |
モールドトランスの特徴については、下記のページで詳しく解説しています。油入トランスとの違いをさらに確認したい方は、併せてご覧ください。
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- モールドトランスの選び方|油入との違いと導入・更新前の確認ポイント
トップランナー3への対応
トップランナー3とは、省エネ法に基づき2026年度から適用される、事業用変圧器の第三次判断基準です。
高圧トランスには、この基準を満たした対応機器と未対応の機器があります。導入する機器を選ぶ際は、基準への対応状況も確認しましょう。
旧基準モデル(トップランナー2)の製造・出荷は2026年3月末で終了したため、2026年4月以降に新設・更新で導入するトランスは、トップランナー3に適合したモデルが基本になります。
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高圧トランスを導入する前の確認ポイント
高圧トランスの導入前には、容量、電圧・タップ・周波数、設置スペース、納期の確認が必要です。ここでは、既設設備の更新時にも確認しておきたいポイントを、項目ごとに解説します。なお、納期については次の章で解説します。
容量
高圧トランスの入れ替えでは、既設トランスの銘板を確認し、必要な容量を把握することが重要です。
前述のように、工場の機械を入れ替えた結果、動力(三相)側だけ容量が不足し、三相トランスだけを更新するケースもあります。既設機器の容量と、現在の設備の状況を併せて確認してください。
電圧・タップ・周波数
高圧トランスの選定では、一次電圧・二次電圧に加え、タップ切替の仕様を確認する必要があります。
安全に運用するためには、タップ切替の有無だけでなく、切替方式や操作方法も把握しておくことが大切です。電圧と併せて、仕様書などで確認してください。
また、現在の二次電圧と負荷設備に適した設定になっているかも、確認すべきポイントです。タップ切替については下記のページで詳しく解説していますので、仕様や操作方法を確認する際に併せてご覧ください。
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電圧やタップの仕様と併せて、使用する地域の周波数にも注意が必要です。
トランスには50Hz専用、60Hz専用、50Hz・60Hz共用などの仕様があります。東日本を中心とする地域では50Hz、西日本を中心とする地域では60Hzが使われています。
対応周波数が合わないトランスは使用できません。特に、60Hz専用のトランスを50Hzの地域で使用すると、磁束密度が過大になり、過熱などの問題が発生する危険性があります。
故障や事故のリスクを軽減するためにも、使用地域の周波数と機器の仕様を照らし合わせ、銘板や仕様書で対応周波数を必ず確認してください。
設置スペース
高圧トランスの導入前には、設置スペースの確認が必要です。特に、既設機器をトップランナー3対応機器に更新する場合は注意しましょう。
トップランナー3対応機器は、旧基準モデルよりサイズと重量が大きくなります。そのため、既設トランスが収まっていた場所でも、新しい機器を設置できない場合があります。
導入後に設置場所の変更が必要になる事態を避けるため、事前に機器のサイズと設置スペースを確認してください。
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高圧トランスの納期と、短納期で入手する方法
高圧トランスを短納期で入手するには、在庫を保有する業者への発注が有効です。工期が決まっている場合や早期の入れ替えが必要な場合は、購入前に納期を確認しましょう。
国内メーカーのトランスは、発注から納品まで標準品で5~6ヶ月、大型・特注仕様では6~8ヶ月以上かかるのが目安です。
分類 | 納期の目安 |
|---|---|
標準品(国内メーカー) | 約5~6ヶ月 |
大型・特注仕様 | 約6~8ヶ月以上 |
近年は世界的な需要増加に伴い、納期がさらに長期化する傾向にあります。そのため、納期を大幅に短縮したい場合は、在庫品の活用を検討するとよいでしょう。
小川電機株式会社の在庫品には、当社からの出荷日を基準に1年間の保証が付いています。在庫品の保証が気になる方もご相談ください。
また、取り扱うトランスはJIS・JEC・JEMの各規格に則して設計・製造・試験を行っており、品質の高さも特徴です。
納期短縮については、下記の納期記事と即納ページで詳しく解説しています。併せてご覧ください。
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ただし、在庫を保有する業者でも、保有している容量帯は業者によって異なります。希望する容量帯の在庫があるかを、購入前に確認することが重要です。
小川電機の高圧トランス
小川電機の高圧トランスの強みは、「納期」「設置スペース」「価格」の3つです。該当する容量帯の在庫があれば、最短で出荷が可能です。設置スペースについてのご相談も承っています。
価格は、容量・仕様・台数をもとにお見積もりでご案内します。必要な情報をご提示いただければ迅速に見積もりを発行いたしますので、導入をご検討の際はお気軽にお問い合わせください。
取り扱い容量と在庫として保有する容量帯は異なります。それぞれの範囲は、下の表のとおりです。
種別 | 取扱製品 | 在庫品 |
|---|---|---|
単相 | 50~500kVA | 50~300kVA |
三相 | 75~2,000kVA | 75~500kVA |
もちろん、本体のみ・1台からの販売にも対応しておりますので、ご安心ください。
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高圧トランスについてよくある質問
高圧トランスは1台・本体のみでも購入できます。最後に、取扱範囲や価格、交換時期に関する質問にお答えします。
低圧の小型トランス(ダウントランス)は扱っている?
A:機械に組み込む低圧の小型トランス(ダウントランスなど)は取り扱っておりません。高圧トランスについては、お気軽にご相談ください。
1台だけ・本体のみで購入できる?
A:1台のみでも、本体のみでもご購入いただけます。必要な容量や仕様をお伝えいただければ、お見積もりを発行いたします。
購入をご検討の際は、お気軽にご相談ください。
価格は?
A:トランスの価格は容量や仕様によって異なるため、個別のお見積もりでご案内します。
一律の価格は提示できませんので、正確な金額を知りたい方はお問い合わせください。必要な情報をもとに、迅速に見積もりを発行いたします。
交換の目安は?
A:トランスの更新時期は、一般的に20~30年程度が目安とされていますが、一概にはいえません。
劣化の進み方は使用状況や設置環境によって大きく変わるため、年数だけでは判断できません。定期的な点検で状態を確認し、それぞれの状況に応じた適切な時期に交換することが大切です。
更新にあたり、新しいトランスの選び方でお悩みの場合はお気軽にご相談ください。既設設備の状況を伺い、選定に関するアドバイスをいたします。
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まとめ
高圧トランスの導入では、用途に合う種類を選び、容量や電圧・タップ・周波数、設置スペース、納期を確認することが大切です。
近年、世界的な需要増加に伴って納期が長期化しており、工期が決まっている電気工事店様にとって、トランスの調達は大きな課題になっています。工期に間に合わず、延長によって信用に影響が及ぶ事態を避けるためにも、早めの調達が重要です。
納期の短縮が必要な場合は、希望する容量帯の在庫を持つ業者への相談を検討しましょう。
小川電機株式会社は豊富な高圧トランスの在庫を保有しており、該当する容量帯の在庫があれば、厳しい工期にも対応できる可能性があります。
これまでも、EV用急速充電器の設置など納期がシビアな現場へ在庫品を納品し、工期の大幅な短縮に協力してきました。また、工場の設備増設に伴うトランスを短納期で納品した実績もあります。該当する容量帯の在庫があれば、最短で出荷が可能です。
納期を短縮したい方や、トランスを早く用意する必要がある方は、容量や仕様などの必要な情報を添えてお気軽にお問い合わせください。
この記事の監修者
杉本 隆樹
小川電機株式会社 マーケティング本部
小川電機東大阪エリアにて、約23年にわたり営業として従事。 空調や照明からトランス、キュービクル、制御盤、電線まで、電気設備全般に幅広く携わってきました。 トランスの導入・更新に関する不安や疑問にも、現場経験をもとにわかりやすくご説明いたします。
