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今回は、みなさんに「誘導灯」についてのご説明をしたいと思います。そもそも誘導灯とはなんなのか?正しく知っているという方はどのくらいいるでしょうか。

 

ここで今一度誘導灯の知識とともに、その重要性も再確認しておいてください。また、誘導灯の設置は義務なのか?設置基準はどのようになっているのか?など、みなさんが疑問に思うであろうことも合わせてご説明しています。

 

総務担当者には必須ともいえる、誘導灯についての知識をまとめてみました。非常時に役立つ誘導灯の役割は重要です。もしもの時のためにも、必ず正しい知識を手に入れたうえで設置するようにしましょう。

誘導灯の重要性を確認

さて、そもそも誘導灯を設置する目的とはなんなのでしょうか?誘導灯がなくては困ることとはなんなのでしょうか?そこからご説明していきたいと思います。

 

誘導灯は非常口(避難口)や避難経路を照らすためのものです。火事や災害時に、建物内の人々を安全に建物の外に誘導するのに使用されます。ここに非常口がありますよ、こっちの方向に向かえば非常口がありますよ、と知らせるためのものということですね。

 

この誘導灯の設置位置や大きさは、消防法によって細かく規定されています。逆に考えると、この誘導灯がないことによって、非常口を見つけられなかったり、非常口までたどり着けなかったりという事態に陥ってしまう可能性があります。

 

緊急時にそういった被害を防ぐためにも、誘導灯はかなり重要な設備といえるでしょう。また、誘導灯と非常灯、非常警報装置などを組み合わせることで、より非難はスムーズになります。この非常灯というものに関しては後々ご紹介しますが、こちらも設置しておくととても便利なのでご検討くださいね。

 

さて、誘導灯の重要性についてお分かりいただけたでしょうか。誘導灯は人々の命を守るために重要な役割を果たしてくれます。この誘導灯がない場合は非難がスムーズに進まず、混乱を招いてしまうということもあり得ます。かなり重要な設備だといえそうですね。

誘導灯と非常灯の違いとは?

先ほども少しだけ話ししましたが、誘導灯のほかにも非常灯というものがあります。続いては、誘導灯とこの非常灯の違いについてご説明したいと思います。まず、見てきたとおり誘導灯は非常口(避難口)、避難経路を照らすための常用照明器具ですね。

 

対して非常灯は部屋や避難経路を照らすための器具なんです。これだけだと少し分かりづらいので、詳しくご説明します。誘導灯は非難をする道筋をガイドするためのものですが、非常灯は非難の際に通る部屋や経路を明るくするための明かりといえます。

 

通常使用している室内の明かりなどをイメージしていただければ分かりやすいのではないでしょうか。この非常灯には、非難の際の転倒事故を防ぐなどの役割があります。非常灯がなければ暗い中で非難をしなくてはならなくなってしまうため、足元が分からず恐怖心も生まれてしまいます。

 

そうなると非難の遅れにもつながるため、やはりこの非常灯もかなり重要な機器といえるでしょう。非常灯で辺りを照らし、誘導灯で避難経路をガイドする、というようなかたちになりますね。

 

似ているものですが目的は異なっているのです。違った設置目的があるのですから、どちらか1つではなく、併用することをオススメします。

誘導灯の設置基準をきちんと把握しておきましょう

誘導灯の役割はお分かりいただけたかと思います。それでは、どういった場合にその誘導灯を設置しなければいけないのでしょうか?つづいては誘導灯の設置基準についてご説明します。

 

誘導灯の設置基準は、「建築基準法」及び「消防法」によって、施設の規模に応じて一定間隔に設置する事が義務付けられています。

誘導灯は種類によって設置基準が違う

さて、誘導灯は実は1種類だけではなく、目的に合わせて4種類あるのです。誘導灯の種類は、「避難口誘導灯」と「通路誘導灯」、それ以外に「客席誘導灯」と「階段通路誘導灯」があります。どのような違いがあるのでしょうか。1つ1つの特徴をご紹介していきます。

 

・避難口誘導灯
緑色の地色に白色の矢印で避難出口の場所を示す誘導灯
・通路誘導灯
白色の地色に緑色の矢印で避難出口のある方向を指し示す誘導灯
・客席誘導灯
映画館などの客席のある施設で、足元を常時照らすための誘導灯
・階段通路誘導灯
階段や傾斜路に設置して一定の明るさを保つための誘導灯

 

名前からもわかるように、それぞれに特徴があり、1つ1つその役割は違っています。この中でも、避難口誘導灯はよく目にするのではないでしょうか。避難口誘導灯を設置しなければならない場所は、下記の通りです。

 

・屋内から直接地上に通じる出入口
・直通階段の出入口
・不特定が利用する100㎡を超える居室の出入口
・特定の人が使用する400を㎡超える居室の出入口

 

これらの出入り口には必ず誘導灯を設置するようにしましょう。客席誘導灯の基準は「避難のために使用する椅子と椅子の間の通路で、0.2ルクス以上を確保」することが求められています。0.2ルクスとは、夜道程度の明るさと言われています。

 

階段通路誘導灯は、誘導灯特有のピクトグラムではなく、避難者に対して「階数」を知らせる設備です。デザイン的にも優れた製品が多く、階段のコーナー部分に取り付けられる器具や、ブラケット形状の製品が多数販売されています。

 

避難階段の場合、人が使用していない時間に点灯しているのはエネルギーの無駄遣いとなってしまいますよね。なので、人感センサーを組み合わせた調光機能によって、明るさを絞って消費電力の削減をこころがけるとよいでしょう。

 

また、客席誘導灯や階段通路誘導灯は、非常灯に代用が可能な場合もあります。より安全な避難方法が確立できるように、最適なものを最適な場所に設置してください。

誘導灯の免除基準とは?

消防法では、基本的に一定間隔において、誘導灯の設置義務を規定してあることは上記のとおりです。しかし、先にも少し触れたとおり、非常口などが明らかにすぐに見渡せる範囲にあるケース、もしくは非難口の存在を確認する事が容易なケースでは設置義務が免れるケースもあります。

 

【消防法施行令】
●記載 ⇒ 消防法施行規則第28条の2第3項
●条件1 ⇒ 避難階(無窓階を除く)の場合
令別表第1(1)項から(16)項までに掲げる防火対象物の階のうち、居室の各部分から主要な避難口を容易に見とおし、かつ、識別することができる階で、当該避難口にいたる歩行距離が30m以下であるものは、誘導標識の設置を要しない。
●条件2 ⇒ 避難階以外の階(地階及び無窓階を除く)の場合
令別表第1(1)項から(16)項までに掲げる防火対象物の階のうち、居室の各部分から主要な避難口を容易に見とおし、かつ、識別することができる階で、当該避難口にいたる歩行距離が30m以下であるものは、誘導標識の設置を要しない。

(引用元:消防法施行規則

非常口までの距離が30m以上なのかどうかをしっかり確認しましょう。誘導灯は、安全上絶対に必要なものですが、数が増えるとランニングコストも大きくなるものです。法律に基づいた範囲で本当に必要な場所かどうか?という検討をする事も、重要な事ですね。

誘導灯の種類があるって知ってましたか?

誘導灯は、その大きさや形状によって種類が分けられています。たとえば、比較的小さな室内であれば小さい誘導灯で事足りますし、映画館などの広い場所では、遠くまで視認可能な大きな誘導灯が必要になります。

誘導灯にはA級、B級、C級が存在するのをご存知ですか?

そのタイプはA級からC級の3種類に分類されるのです。

 

・A級 避難方向を示すシンボルがないもの:視認距離0m
・A級 避難方向を示すシンボルがあるもの:視認距離40m
・B級 避難方向を示すシンボルがないもの:視認距離30m
・B級 避難方向を示すシンボルがあるもの:視認距離20m
・C級:視認距離15m

 

非難方向を示すためのシンボルがあるかどうかによって、その視認距離も変わってきます。C級については、シンボルがついているものはありません。

 

広いところに小さな誘導灯を設置してもその役割が果たせませんし、狭い場所に大きな誘導灯があっても電力の無駄につながるだけです。また、壁直付なのか吊り下げるのか、片面形、両面形など設置箇所に適した種類もあります。その場所や需要にあった種類をよく検討し、最も効果的なものを設置するようにしましょう。

最近の誘導灯はLED光源が主流

さて、この誘導灯ですが、昔は蛍光灯タイプのものが多かったようです。今でも蛍光灯タイプを使っているところはありますが、最近はLED光源が主流になってきているんです。

 

ご存知の方も多いと思いますが、LEDは「発光ダイオード」のことです。光の三原色である赤・緑・青のうち青だけ開発が遅れていたものの、1990年代に日本の技術者によって開発・実用化されました。

 

誘導灯がLED光源になることによってどんなメリットがあるのでしょうか?それをご紹介したいと思います。

コスト削減につながる

LEDの照明は蛍光灯の証明と比べて35%の電力で使用することができます。かなりの省エネとなり、65%もの電気代を削減することにつながります。

交換頻度が減る

LEDは白熱電球の約40倍、蛍光灯の約50倍の寿命があり、長時間持つことが特徴の照明です。なかにはもっと長寿命のものも開発されているため、交換頻度が蛍光灯タイプと比べてかなり少なくなるでしょう。

 

ただ、後にも記述しますが、LEDにしたからといって点検や検査を怠ることはしないようにしてくださいね。

安全性も認められている

蛍光灯は通常ガラス管を用いて作られています。ですが、LEDはポリカーネイトという樹脂素材でのコーティングが施されているため、外部からの衝撃や振動にとても強くなっています

 

万が一落下したとしても割れないため、蛍光灯タイプと比べて安全性はかなり上がるといえるでしょう。また、蛍光灯の誘導灯には有害な水銀やカドミウムが含まれている場合があります。しかし、LEDタイプにはこのような物質は含まれていませんので、建物管理者も安心して採用できますね。

周囲のものへの影響が少ない

LED光源には紫外線や赤外線がほとんど含まれていません。そのため周囲のものの劣化を防ぐことができます。また、紫外線に惹きつけられる害虫などが寄ってくることを防止することもできます。

誘導灯の設置届ってどうしたら良いの?

さっそく誘導灯を設置しよう!と思っても、設置するだけではなく届出書類を作成する必要があります。1つだけではなく、複数の書類が必要なのですべて揃えましょう。必要なものは以下の通りです。

 

1.消防用設備等(特殊消防用設備等)設置届出書
2.配置図(建物の場所を示す地図)
3.対象物概要表
4.誘導灯概要表(消防のよっては必要)
5.誘導灯及び誘導標識試験結果報告書
6.配線の試験結果報告書
7.設置した誘導灯の承認図
8.配置および設置図面(平面図)

 

また、設置届けを行うには電気工事士の資格が必要ですので、申請までに電気屋や設備屋などに依頼しておくようにしましょう。

設置工事にはどんな資格が必要なの?

設置届には電気工事士の資格が必要になりましたが、設置工事をするときはどんな資格が必要なのでしょうか?
電気設置士の資格が必要とよく言われることがありますが、こちらも電気工事士の資格のみで行うことができるようです。では、具体的にどのような手順で設置工事を行えばいいのかをみていきたいと思います。

 

①誘導灯のサイズ、取付位置、設置個数の算定
いままで見てきたように、誘導灯は、消防法に基づきその用途や規模に応じて種類やサイズ、明度が定められています。必ず法定基準を満たすように適切に配置するようにしましょう。

 

②所轄消防署へ誘導灯設置計画届の提出
作成した図面や概要表、配線系統図等を持って所轄消防署へ着工届を提出します。

 

③電気配線工事
誘導灯に電気を送るため、天井裏に電気配管を通す作業です。配線は今後改修工事等が入ることも考え、シンプルにかつ確実に、ということを意識しながら行う必要があります。何も経験がない方のみで行うと失敗しやすいため、経験がある方と一緒に行うのがよいでしょう。

 

④設備の取付
室内に引き込まれた配線に設備を取付けます。手早く、確実に設置し、機能点検まで行いましょう。

 

⑤所轄消防署へ設置届の提出
上でみたようなもろもろの書類を提出しましょう。その後、消防署の検査が終了し、作業は完了です。このような過程を経て、ようやく誘導灯は設置完了となります。

誘導灯の交換時期は点滅で判断

設置が完了しても、そのままにしておいていいわけではありません。今度は定期的な検査が重要となってきます。
この検査を怠ってしまうと、火災が発生したなど、万が一のときに正しく動作してくれなかったり、被害を招く可能性があります。

 

その被害を防ぐためにも、適正な時期にきちんと検査をするようにしましょう。では、どのくらいの時期に検査・取り換えをすればよいのでしょうか。

 

目安としては、電気の明るさが落ちてきた・ちかちかと点滅するようになってきたころとされています。目視でそろそろ交換すべきだな、と感じたら直ちに交換するようにしましょう。また、定期的に誘導灯を検査し、異常の無いことを確認することも怠らないようにしましょう。

誘導灯バッテリーを安く抑える為には?

誘導灯は意外にコストがかかる設備でもあります。なかでもコストがかかるのは、やはりそのバッテリーでしょう。交換時にはまとめて交換する、代行を頼むなど、うまく交換のコストを削減するようにするといいですね。

バッテリーの交換にも資格はいるの?

バッテリーを交換するだけなら、資格は必要ありません。また、届け出も必要ないため設置よりは手間がかからずにできます。しかし設置場所が多い場合は、やはり業者に頼んで行うことが多いようです。

 

料金もリーズナブルな業者がたくさんありますので、ご自身の交換したい施設に合った業者を見つけてみましょう。

誘導灯の知識を植え付けきちんとした防災対策を

以上、誘導灯の基本的な知識についてまとめてみました。今一度ここで軽くおさらいをしてみましょう。誘導灯は、非常口(避難口)や避難経路を照らすためのもの。そして非常灯は部屋や避難経路を照らすための器具です。

 

誘導灯は非難をする道筋をガイドするためのものですが、非常灯は非難の際に通る部屋や経路を明るくするための明かり、となりますね。この2つは単独で使用するよりも、併設した方がその効果がアップします。どちらか1つだけではなく、両方設置するようにしましょう。

 

誘導灯の設置基準は、「建築基準法」及び「消防法」によって、施設の規模に応じて一定間隔に設置する事が義務付けられています。そして、誘導灯には4種類あり、「避難口誘導灯」と「通路誘導灯」、それ以外に「客席誘導灯」と「階段通路誘導灯」があります。

 

それぞれ用途が違うため、適切な場所に適切な誘導灯を設置するようにしましょう。消防法では、基本的に一定間隔において、誘導灯の設置義務を規定してあることは上記のとおりです。

 

しかし、非常口などが明らかにすぐに見渡せる範囲にあるケース、もしくは非難口の存在を確認する事が容易なケースでは設置義務が免れるケースもあります。非常口までの距離が30m以下かどうかをきちんと確認することが重要です。

 

誘導灯は昔は蛍光灯タイプが主でしたが、最近はLEDタイプが主流になってきています。コストの削減につながったり、交換頻度が減るなど、LEDのメリットは数多くあるので、蛍光灯よりもLEDタイプの方がオススメです。

 

また、設置届け、設置工事には必要な資格や書類がありますので、所轄の消防に必ず提出するようにしましょう。

誘導灯の設置が終わった後も、定期的な検査・交換が必要です。電気の明るさが落ちてきた・ちかちかと点滅するようになってきた交換が必要です。

 

誘導灯は人命を守るためにとても重要な設備です。万が一のときを考え、法律で定められている通りにきちんと設置するようにしましょう。

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