現在エコキュートはメーカーがさまざまなものを販売していますが、メーカーによって値段はもちろんのこと、機能が大きく違います。
見た目にこだわったものから、メーカー独自の機能が充実したものまで多彩な製品が販売されています。
今回は、エコキュートを選ぶ際の基準や各メーカーの特徴と機能についてご紹介していきたいと思います。ぜひ、ご家庭に合うスタイルを見つけてみてください。
目次
エコキュート選びはここで判断
お湯の貯め方
エコキュートはお湯を温める方法として、一般的な給湯器と同じく、フルオート・オート・給湯専用の3タイプあります。
●フルオートタイプ
フルオートタイプはボタンひとつで「お湯はり「保温」「たし湯」まで自動で運転します。
●オートタイプ
ボタンひとつで「お湯はり」「ワンタッチたし湯」を自動でします。
●給湯専用
蛇口をひねるとお湯が出るというシンプルな機能です。
タンクの容量の大きさ
タンクの容量の大きさは、自分の家が使うかなと思う容量よりも少し大きい程度の容量を選択するのがベストといえます。
現在各メーカーから販売されている人気の容量のサイズは、460L(4~7人用)370L(3~5人用)です。
容量が大きいエコキュートを導入された場合であっても、電気代が大きく変わるということは基本的にはありません。
エコキュート本体がお湯の使用状況を把握し調整してくれるので、タンク容量最大までお湯を作るのではなく、必要なエネルギーで使用する分だけ沸かしてくれるので安心です。
設置スペース
エコキュートの設置スペースは、貯湯ユニットと室外機の2個分の設置場所を確保する必要があります。
お風呂場、洗面所、キッチン、などお湯を使う頻度の高い水栓の近くに置くとお湯が出るまでの時間も短くて済み使いやすく、省エネにも繋がります。
また騒音問題を考えて、自宅の中でも目立たない位置や隣の建物との距離がある場所に置くのもひとつの方法です。
エコキュート各メーカーの機能
ダイキン
ダイキンエコキュートの「温浴タイム保温」は自分の好みやその日の気分に合わせて温度をすぐに調節できます。入浴時も熱いお湯や水を足すことなく湯温を一定に保ち、より快適に入浴できるようになりました。
ダイキン独自の機能
●「マイクロバブル入浴」
吸気ユニットから取り入れた空気が、約0.005~0.05ミリの微細な泡となり浴そう内に噴き出し、お肌にうるおい感のある効果をもたらすと言われています。温熱効果で体も温まります。
※ 別売のマイクロバブルアダプターが必要です。フルオートタイプのみに対応しています。
●「新しくなったパワフル高圧」
ダイキン製エコキュートの機能であるパワフル高圧機能が従来の300kpaから320kpaさらにパワーアップして新しくなりました。
従来の高圧給湯に比べて約1.9倍のダイキンだけのパワフル給湯を実現しました。シャワーとキッチンなど同じタイミングで使える2カ所同時給湯なのでとても快適です。
日立
日立エコキュートの「ウレタンク」は、今まで使われていた発泡スチロールよりさらに断熱性に優れた「ウレタンフォーム」を充填することで、従来のエコキュートと比較して最大約2倍の断熱性能を高めることに成功しました。
日立独自の機能
●「ステンレス・クリーン自動洗浄システム」
日立製エコキュートの機能であるステンレス・クリーン自動洗浄システムは、入浴時に追いだきをする場合のお湯が循環する配管すべてに、腐食しにくく汚れにくいステンレスを使用しています。
浴そう内のお湯を排水するときに自動洗浄をすることで、数年後も配管の内部をきれいな状態で維持できます。
●「水道直圧給湯」
日立エコキュートの機能である水道直圧給湯は、浴室とキッチンなど2カ所で同時にお湯を出してもパワフルシャワーが使えます。
給水元圧が500kpaの場合、日立の減圧弁方式との浴室とキッチンでの2カ所同時のシャワー流量で比べて、お湯の量は約1.6倍でお湯の圧力は約2.9倍を実現しました。
三菱
三菱エコキュートは、まわりの空気から熱エネルギーを取り出してお湯の沸き上げに活用します。そのサポートのためにわずかな電気を使うだけ。省エネでいつでも気持ちいいお湯を楽しめます。また、三菱には下記のような快適な機能があります。
三菱独自の機能
●「ハイパワー給湯」
三菱製エコキュートの機能であるハイパワー給湯は、給湯出湯量に大きく影響するもので、貯湯ユニットからお湯を送り出す圧力に「減圧弁設定圧力」と「圧力ロス抑制」という2つの工夫をプラスしました。
独自の構造で三菱の圧力型(減圧弁圧力180kpa)と比較した場合、出湯量は約4L/分アップを実現しました。
●「ホットあわー」
入浴中にボタンを押すだけで、より微細な約0.01ミリのマイクロバブルに包まれ心地いいマイクロバブル入浴ができる機能です。
ホットあわーが実施した試験では、入浴者20代∼50代の成人12名に通常入浴とホットあわー入浴にて10分間入浴し、湯あがり10分後の皮膚表面温度をサーモビューアで測定した場合、通常の入浴よりもホットあわー入浴時の方が湯冷めしにくいことがわかりました。
コロナ
コロナ独自のES制御エネルギーセーブで高効率を実現。ES制御(エネルギーセーブ制御)とは、効率よくお湯を「つくる」「ためる」「使う」という3つの技術を融合させた制御で「お湯の沸き上げ」や「省エネ給湯回路」「省エネ保温」など、コロナだけの省エネ技術です。
コロナ独自の機能
●「省エネ保温」
コロナ製エコキュートの「省エネ保温」は入浴していない時の保温を減少させ、エネルギー消費を抑えることができるため、省エネにつながります。ふろ保温時には最大約36%の省エネ効果があります。
人の入室を感知し、人が入ったら「保温追いだき」、入らない間は「保温追いだきカット」を開始しムダなエネルギー消費を抑えます。
●「運転モード」
毎日の使用湯量を学習して最適なお湯の量を自動で沸かします。(夏場などお湯の使用量が少ない時は、満タンまで沸かさない場合があります。)
昼間でも必要に応じて自動で湯増し運転をします。(沸かしすぎてお湯が冷めないようにしています)
パナソニック
パナソニックのエコキュートは、水冷媒熱交換器の冷媒管の形状を進化させたヒートポンプユニットと、コンパクト性はそのままに保温性能を強化させた貯湯ユニットで省エネ性の引き上げを実現しました。
また、多様化する電気プランに対応して、パナソニックならではの快適機能やパナソニック独自の省エネ機能があります。
パナソニック独自の快適機能
●「エコナビ」
パナソニック製エコキュートの「エコナビ」には、「ひとセンサー」と「湯温学習制御」という業界初となる2つの性能によって、お風呂温度を保温する時に必要な電気代を最大約35%の削減を可能にしました。
業界初となる機能である「ひとセンサー」は、浴室への入室時に感知して、設定した温度までお湯を温めます。これにより、入浴していないときは自動保温を行わないので、エネルギー消費を抑えることができ、省エネにつながります。
また、エコキュートがお湯の冷め方を学習し、人が浴室に居ないときの湯温チェック回数を減らす「湯温学習制御」という機能があり、これによってさらに省エネ性が向上しました。
●「酸素入浴機能」
パナソニック製エコキュートの酸素入浴機能は、マンションの構造上浴室に窓がない場合や、窓を閉め切りがちな浴室で入浴時に消費される酸素濃度を補い、酸素を含んだ空気がお湯の中や浴そう内に広がるので自然で楽な呼吸で入浴できます。
※対応機種はJP、Jシリーズの酸素入浴機能付フルオートです。
あなたの家に合ったエコキュート選びを
今回は、エコキュートを選ぶ際の基準や各メーカーの特徴と機能についてご紹介していきました。各メーカーから販売されているエコキュートにはお湯の貯め方やタンクの容量など、それぞれの特徴や今回ご紹介していない独自の快適機能などもあります。
少人数向けのコンパクト用や設置した時の見栄えを意識したスタイリッシュなものまでさまざまな特徴のエコキュートが販売されています。ご家庭に合ったタイプや機能のものを選んでください。
また、自分でもできる簡単で定期的なメンテナンスを行うことで長期間の使用でも長持ちして気持ちよく使うことができます。エコキュート導入を検討の際は、本記事を参考にしてみてください。